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![]() 第7回きらめき子育て賞 体験記部門 入賞作品10編 1. 親子の成長 影土井 洋治 金生 剛昌 紀村 修一 4. 障がい児の子育て 鴻野 享子 5. 「娘達の親育て」 笹川 めぐみ 6. ありがとう 清木 香奈枝 東山 敏忠 8. 恐怖のおむつ替え 中原 雄 9. 「愛情300%」 古屋 陽子 10. 仕事も好きだし、家庭も大事 横山 勝子 ※掲載は作者名五十音順
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「娘達の親育て」
七歳の長女、四歳の次女、そして一歳になったばかりの三女。気が付けば、私は三人の娘の母親になっていました。一人っ子の静かな家庭で育った私が、毎日娘達の賑やかな声の中で生活している事が、不思議でもあり幸せでもあります。
上の二人の娘が幼い頃は、育児に追われ心身共に余裕の無い毎日でしたが、それぞれ小学校と幼稚園に上がり三女が産まれ、その頃から育児を楽しめるようになりました。娘達がしっかりしてきた事や、三人目になり私も育児に慣れてきて余裕が出てきた事もありますが、それだけではありません。 産まれてからずっと、娘達が私にたくさんの喜びや学びを与え続けてくれている事、日々大きな愛で私を包んでくれている事、私が子育てをしている以上に娘達が私を育ててくれている事に、私自身が気付いたのです。小さかった長女と次女が、それぞれ自分の世界を持ち始め、毎日を一生懸命過ごしています。 幼稚園も小学校も楽しいばかりではありません。次女は時々、幼稚園に行くのが寂 しくなり泣きながら園のバスに乗ります。お腹の弱い長女は、登校前の慌ただしい時間にお腹が痛くなると、その不安から涙をこらえて(半分泣きながら)家を出る事があります。体育での苦手な運動などで弱音を吐く事もしょっちゅうです。 それでも二人は逃げる事なく、前向きに笑顔で毎日を生きています。大人になると愚痴が多くなり、嫌な事をつい後回しにしたり逃げたりしてしまいますが、ひたむきな娘達の姿を見ていると「見習わなければ。」とハッとさせられるのです。娘達に「ママも頑張れ。」と励まされている様な気持ちになります。 外の世界が広がり始めたとは言え、娘達にとってのお手本はまだまだ私達「親」です。私は娘達に、世の中にあるたくさんの喜びや楽しさを知り、毎日を笑顔で過ごして欲しいと思っています。と同時に、悲しみや辛さから逃げずに凛とした生き方をして欲しいと願っています。そのためには、まず私が人生の先輩として女性の先輩としてお手本にならなければいけません。娘達が悩んでいたら、「頑張ろうね。」「いつも笑っていようね。」と励まし、時にはガツンと叱る。そういう事を胸を張って出来る大人でありたいと思います。 これから思春期を迎える長女、反抗期突入の次女、そしてやっと一歳になった三女。我が家の育児時間はまだ長く悩みも尽きないけれど、一方的に子育てをするのではなく、娘達から与えられる喜びや学びを敏感にキャッチして娘達に負けないくらい私も成長して行きたいと思っています。 |