「働く女性と子育て」
周南市立富田中学校 3年 豊嶋 夏菜
私は最近、立志式を終え、働くことの意味を真剣に考えてみました。「お金のため、生活のため、周囲の役に立つため」など、働くことの意味に答えなどなく、十人十色の思いがあることを、そこで知りました。そして、私は近年耳にする「働く女性」について興味を持ちました。なぜなら、一番身近な「働く女性」に母がいるからです。母は介護士として病院に勤務していますが、妹がまだ幼いことや家庭の事情もあり、正社員ではなくパートとして働いています。母は「パートは休みやすいのがいい」と話す反面、「正社員になれば夜勤に早出・遅出勤務があったり、子供が急に体調を崩したとなれば休みづらい。ただ、金銭的余裕は出る」と言っていました。つまり、家庭と仕事を両立させるために、働き方を制限せざるを得ない状況があるのです。私はそれを聞いて、正直とてもショックでした。母の話を聞く限りでは、「要はメリットとデメリットがあるけれど、働くとなれば何かが中途半端になってしまう。」と思ったからです。けれども、そう思って「働かない」という選択肢を選ぶのにも、私は違和感を覚えました。
「私も将来は働いて自立したいし、子育てもしてみたい。ただ、そうなるとどちらかが犠牲になってしまうのだろうか。どうしたらいいのだろう。」
立志式を終えた己に、そんな重い問いが突きつけられた気がしました。
そんなとき、私の目に止まったのがデザイナーの森英恵さんのドキュメンタリーでした。私は、彼女の強さに釘付けになりました。
「結婚しても、子供が生まれても、仕事を辞めていない!」
この彼女の生き方こそが、私の理想に近い、そう感じました。けれども、傍で見ていた母や祖母の反応は、彼女の夫に対してでした。
「旦那さんがレアケースだわ。こんなに肯定してくれることって、案外少ないのよね。」
はたまた衝撃を受けました。確かに、今でも女性は結婚したら退職して専業主婦になる人も多いという話をよく聞きます。実際に、母や祖母もそのうちの一人です。そして、母や祖母の言う通り、現実はそう簡単ではないことを感じました。二人共、森さんのような環境とは違う環境の中で生きてきました。しかし私は、そのドキュメンタリーから、女性は結婚や出産を機にキャリアを見直すことが全てではないことを、改めて実感しました。
また、私は子育て世代の主婦の幸福度が独身や子供のいない世帯に比べて低くなるという記事を見ました。なぜ低いのかというと、「経済的・時間的負担、孤独感」が挙げられます。特に働く女性において、キャリアの停滞や非正規雇用への転換により、幸福度が下がる傾向があるそうです。構造的な背景では、日本は「女性が子育てと仕事の両立」が難しく、負担が女性に集中しやすいのです。一方で、日々の満足度は主婦の方が高く、その9割が「子育てで幸せを感じる」というものでした。そこから私は、子育てが不幸という訳ではなく、精神的・物理的負担が母親の幸福度を下げているのだと気づきました。子育ては一人ではできません。だからこそ、パートナーや家族の理解・協力が不可欠なのです。
女性の幸福度を上げるためには、子育ての不安・負担を少しでも和らげる相談窓口の設置や、幼い子供がいても安心して働ける環境づくりが大切です。具体的には、子供や家庭の事情により働くことを断念している女性と、働き手のほしい企業とを引き合わせる事業等を展開する必要性があると感じました。この事が女性や企業にとって当たり前になれば、女性の働くことへのハードルが下がると同時に、金銭的余裕も増え社会とつながることによる自己肯定感の向上も期待できるのではないでしょうか。また、企業にとっても経験のある人材を引き入れることで即戦力になる、というメリットがあります。
私は、子育てや働く女性に目を向けることで、色々な働き方があると知りました。女性だから、結婚したから、子供が生まれたからといって、働くことや自分のキャリアを見直す必要はないと思います。人によって価値観はそれぞれですが、少子高齢化が進み、人手不足が深刻化している今の日本だからこそ、女性が働きやすい社会になるような意識改革や制度の整備を行い、女性が自己肯定感を高くもって生き生きと働ける社会を実現すべきだと思います。私も将来、自立した女性として仕事と子育てを両立していきたいです。