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山口県青少年育成県民会議

 
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令和8年度少年の主張コンクール発表作文紹介(優良賞)
2026/10/07

「電子の海の幸」
田布施町立田布施中学校 3年 稲田 実咲

私が近頃、身近な問題に感じていることはSNS上での根拠のない情報。つまり、デマ情報である。近年、インターネットの普及により様々な人々がSNSから情報を手に入れ活用してきた。今やSNSは人の心を掴み、誰かの心の拠り所と化している。そんな環境の中で、私たちはSNS上のデマと戦わねばならない。デマ情報は災害時や芸能人のスキャンダル、医療的な問題など場も時も様々であるが、その中心にはSNSがある。
想像してみてほしい。あなたの住む地域で災害が起きたとしよう。すると人々はこれからの生活に不安を抱き、SNSへ同じ境遇の誰かを求めて電子の海をさ迷い始める。海の中には救助を求める声や被災した地域の様子、政府の動きなど様々な情報が転がっている。あなたも人々に混ざり、その情報という名の貝殻を拾いに行くはずだ。でも、貝にはアタリとハズレがある。空っぽな物もあれば、真珠が入っている物もあるかもしれない。また、貝ではない何かかもしれない。貝に手を伸ばす前に、もう一度考えてみてほしい。それは本当に貝なのか。「○○番地で家族が下敷きに、助けて。」その番地にはどんな家が、人が住んでいただろうか。それは本当に救助を求める声なのか。「○○市の津波が高い。このままだと○○町にも到達するだろう。」後ろに映る住宅がゆがんで見えないだろうか。それは本当に誰かが現地で撮影したものだろうか。「支援がまるで来ない。政治家は何をやっているんだ。」先刻、あなたは見たはずだ。あなたが毎朝見ていたニュース番組の公式アカウントを。そこに映る政界のリーダーは、今あなたのために体を動かしていることだろう。私達の代表と、顔も分からぬ誰か、信頼できるのはどっちだ。
さて、もう一度、あなたが信用できる貝に手を伸ばそう。中に入っていた美しい真珠はどうか頭にしまってほしい。それがこの先、あなたを助ける正しい情報だからだ。また、これらは災害だけに言えることではない。広がったデマ情報のせいで数多の偏見を押しつけられ、仕事をなくした芸能人。病と共に流行する差別で苦しむ人。どれもこれも小さなウソから始まる大きな犯罪だ。そして、人の手によりこの犯罪に加担させられているモノがある。AIだ。本来AIは誰もが効率良く知識と技術を手に入れるために作られた。ただし、誰かがAIで作ったデマ情報はSNS上で瞬く間に拡散される。他国の文化を捏造するものや、犬や猫が乱雑に扱われている動画。日に日に精度を上げるAIの技術など今や素人の目では見抜くことが困難だ。手触りのよい貝でも本物だとは限らない。中身が真珠であることを確認するまで懐にしまってはならないのだ。
私が初めて電子の海に飛び込んだあの日、情報というのはこれ程までに頼りないモノだっただろうか。私達のような子供は毎日が迷路の中にある。正しい道を自分なりに見つけ出して大人というゴールを目指すのだ。だからこそ、まだゴールも見つからないこの迷路にデマ情報という障害物ばかり増えるのは辛く、悲しい。沢山の貝殻が落ちているSNSという迷宮の中で、私達はその一つ一つと戦っている。やっと見つけた貝が本物でなかった時の喪失感をあなたは分かってくれるだろうか。それでも私達は貝を求め続ける。情報を選別する自分自身の目と耳を信じて、時に友や家族を頼りながら。全ては次の世代に正しい貝を与えるため。そして自分の貝達を汚さないため。負けたくなどないのだ。デマ情報に。


 

令和8年度少年の主張コンクール発表作文紹介(教育長賞)
2026/10/07

「6人きょうだいの中で見つけた幸せ」
下松市立久保中学校 1年 野元 心結 

わたしは、6人きょうだいの長女です。正直に言うと、長女であることが大変だと思うこともあります。
小さい妹や弟をお風呂に入れたり、泣いたら抱っこしたりもします。お母さんが家事で忙しいときは、代わりに面倒を見ることもあります。外出するときは、迷子にならないように周りを気にして、ちゃんとついてきているか確認しながら歩いています。
周りの人からは「しっかりしてるね」と言われることがありますが、本当はそんなに強くありません。本当は自分のことを優先したいときもありますし、自由にしたいと思うこともあります。
わたしもお姉ちゃんやお兄ちゃんがいたらもっと甘えられるのになと考えたこともありました。
特に大変だと感じるのは、みんなで外出するときです。一人ひとりに気を配らなければならず、自分のことだけを考えて歩くことはできません。後ろを振り返ると、弟や妹たちが一生けん命ついてきている姿が見えます。その姿を見ると、「ちゃんと守らなければいけない」という気持ちになります。
また、お風呂に入れるときも思うようにいかないことがあります。言うことを聞いてくれなかったり、ふざけてしまったりして大変です。それでも最後に「楽しかった」と言ってくれたり、笑顔を見せてくれたりすると、不思議と疲れが少し軽くなります。
ある日、泣いていた弟を抱っこしてあやしていると、少しずつ泣き止んで、私の顔を見て安心したように笑ってくれました。その瞬間、胸がじんわりとあたたかくなり、「私はこの子の役に立てているんだ」と思いました。また、妹に、「みう大好き」と言われたとき、今までのつらさや我慢が報われたような気がしました。
その経験から、私は「我慢している」のではなく、「誰かのために動いている」のだと思えるようになりました。もし私が一人っ子だったら、こんな気持ちを知ることはできなかったと思います。大変なことも多いけれど、その分、人の気持ちを考えることや、誰かのために行動することの大切さを学ぶことができました。
私は将来、保育士になりたいと思っています。それは、この環境で育ったからです。小さい子のお世話をする中で、誰かを安心させることや、笑顔にすることの喜びを知りました。私が感じたこのあたたかさを、今度はたくさんの子どもたちに届けたいと思っています。
長女であることは決して楽なことではありません。それでも私は、この家族の長女でよかったと心から思っています。
これから迷ったり、つらくなったりすることがあると思います。「どうして私ばかり」と思ってしまう日も、きっとあると思います。それでも、弟や妹たちの笑顔や、名前を呼んでくれる声を思い出しながら、私は前に進んでいきたいです。
 家族と過ごす毎日の中で感じたあたたかさや、誰かのために働くことの大切さを、私はこれからも忘れません。
 そして将来は、この経験を生かして、子どもたち一人ひとりに寄り添い、安心できる場所をつくれる保育士になりたいです。私が家族の中で感じたように、誰かにとって「ほっとできる存在」になれるように努力していきたいです。
 大変なことの中にある小さな幸せに気づけたこと。それが、私にとって一番の宝物です。これからもその幸せを大切にしながら、私は一歩ずつ、自分の未来へ進んでいきます。


 

令和8年度少年の主張コンクール発表作文紹介(優良賞)
2026/10/07

「格闘技と出会って変わった自分」
下松市立久保中学校 2年 品川 弦佑汰

 試合に負け、心がおれかけていたあの日。痛い思いからではなく、自分の不甲斐なさから涙が出ました。この試合を終えて私は一変しました。なぜ、心がおれかけていたのに、今はとても熱心に練習をしているのでしょうか。それは、あのときの試合の敗北が教えてくれました。
 私は格闘技をしています。最初のころは試合に負けて、自分に自信をなくしていました。その時、練習仲間が声をかけてくれました。
その言葉で
「相手に勝つことよりも、自分の弱さに勝つことの方が難しい。」
ということに気づきました。
 それから私は、練習に取り組む姿勢が変わりました。友達に遊びをさそわれたとき、私は断ることが増えました。なぜなら人一倍の努力が必要だと感じたからです。フロイド・メイウェザー選手は、
「勝つためには、何かを犠牲にする覚悟が必要だ。」
と言っていました。私はそれを聞いて何かを犠牲にしてでもがんばろうと思いました。
 ただ練習をするだけでなく、練習相手になってくれる人に感謝を忘れないことが大切だと思いました。他にも、練習に連れていってくれる親、練習仲間とのあいさつ・コミュニケーションなど当たり前と思っているけど当たり前ではないことも大切だと思いました。
 私はこの出来事で大きく変わったことがあります。何度心がおれても立ち上がる気持ちです。これから先、色々な困難に出会うと思います。でも格闘技で学んだ力は困難に立ち向かう力になると信じています。
 自分が格闘技から得たことは練習やこれからに対する気持ちだけではありません。格闘技を通して支え合うことの大切さもよく分かりました。試合で負けた後、練習仲間が声をかけてくれ、それが力になりました。それを経験した私は、自分だけでなく他の人を支えることも大切だとよく分かりました。他にもアドバイスや試合応援に行くなど、そういうところも大切にしていこうと思いました。
 僕は格闘技をしていなかったら、人に優しくするという大切さをあまり知っていなかったと思います。試合や練習などで痛い思いをしたからこそ、人に優しくなれたと思っています。格闘技をして得たこの心で、誰かを支えられる人になりたいです。
 試合は礼に始まり礼で終わります。試合の勝敗より大切なことは対戦相手への敬意だと思います。対戦相手がいなかったら試合は成立しないからです。始めの礼は、
「よし、やるぞ!」
と言う気持ちと相手への感謝の気持ちが生まれます。最後の礼は勝っても負けても相手への感謝の気持ちが生まれます。
 格闘技だけでなく、学校生活の中でも相手への感謝の気持ちを大切にし、良い人間関係を築いていきたいなと思いました。
 私の将来の夢は、プロの格闘家になることです。世界で注目される選手になるだけでなく、みんなからあこがれられる人になりたいです。そのためにスキルや能力の高さは大切です。しかし、スキルや能力が高くても、人間性や性格が悪いとあこがれられる人にはなれないと思います。以上の理由から両方を大切にしていきたいと思いました。自分はあこがれの選手がいます。その選手の姿を見て変われたところがあります。自分も周りからのお手本となれるような選手にもなりたいです。
 これからの人生で新しく学ぶことが必ずでてくると思います。その学んだことを大切にし、より良い生活を送っていきたいです。


 

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草原
やまぐち子育て連盟 http://yamaguchi-kosodate.net
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